えぐちです。
今日は、2次試験で求められる応用能力について書きたいと思います。
その1はこちら
その1で書いたの設問について、期待される1次試験の学識の応用能力について比較してみます。
事例Ⅰ
どちらも機能別組織のメリットという学識の応用が求められる問題であることがわかります。第1問と比べると、第2問はかなり要求がシンプルであることがわかると思います。
事例Ⅱ
どちらもターゲット層の選択基準が求められる問題ですが、市場細分化の基準と明示されている第2問の方が応用すべき学識を特定しやすいことが読み取れます。
事例Ⅲ
どちらも生産管理と生産現場の識別を前提とした学識の応用が期待されている問題ですが、「生産計画/生産現場」と明示されている第2問のほうが応用すべき学識の特定がしやすいことがわかります。
今回紹介した問題は、すべて実際の2次筆記試験で出題された問題です。
第1問はすべて令和元年度2次試験問題です。
以下に、第2問の過去問を紹介します。
事例Ⅰ第2問
平成13年度第4問
文中にあるように、A社では、機能別組織を採用している。この組織構造の利点を3点、それぞれ15字以内で述べよ。
事例Ⅱ第2問
平成13年度第2問
B社の市場細分化(market segmentation)について次の設問に答えよ。
(a)既存ブランド「enigme」と(b)新規ブランド「petite enigme」において、B社が重要視した市場細分化変数(市場細分化の基準)は何か。
事例Ⅲ第2問
平成14年度第2問
(設問1)
中小企業診断士であるあなたは、生産部門において発生している問題点や受注状況の変化などを踏まえた生産計画に関する提案をC社から求められた。生産計画に関して、最も重要だと考える提案を1つ挙げ、その内容を200字以内で説明せよ。
(設問3)
C社の生産現場で生じている問題点を踏まえ、C社における作業管理上の改善案を1つ挙げ、具体的な改善手順とともに200字以内で説明せよ。
中小企業診断士試験は、2000年の中小企業基本法改正により現在の試験制度になりました。
平成13年度試験は、新制度最初の問題です。ちなみにえぐちは平成12年度試験で合格しています。
新制度試験当初の問題は、応用すべき学識の特定が容易な問題が多く出題されています。
20年近くが経った現在では、求められる学識が何かを想定するために、丁寧な設問解釈が必要になりました。
しかし、昔の問題も現在の問題も、応用が期待される「学識」は変化していないことがわかると思います。
変化したのは「学識」ではなく「学識を特定するための設問解釈」です。
2次筆記試験を学習する際は、
⑴1次試験で問われた学識の応用が期待されていること
⑵必要な学識は昔から変化していないことを知っておくこと
が重要です。「試験の目的及び方法」は試験案内の1番最初に明記されています。
2次試験は毎年進化しますが、問われる本質は変化しません。
昨年の「マン・マシン・チャート」や今年の「後工程引方式」など、これまでに問われなかった理論が出題されることはありますが、合格するために求められる学識の応用は、普遍的なものばかりです。
毎年変化する(ように見える)2次試験に振り回されることのない、確かな理論の応用力を磨きましょう。
どのような問われ方をしても、決して慌てることなく、「書くべき理論を想定し記述」できる力を鍛えましょう。
来年は、あなたを一層成長させてくれる価値ある一年にしましょう。
*****
EBA中小企業診断士スクール2020年度対策無料ガイダンスのご案内
次回は下記日時で開催いたします!
事前の申込不要、参加無料ですのでお気軽にお越しください。
今年の2次筆記試験の合格者も参加してくれますので、試験までの学習方法等、気軽にご質問ください。
2020年1月11日(土)13:00~15:30
受付は12:30より開始いたします。
終了後、16:00までは講師やスタッフ、合格者の方へ受講相談やご質問をしていただけます。
場所:フクラシア東京ステーション6階
場所詳細はこちら。
内容:2020年度試験に向けたEBAスクールの対策/カリキュラムや学習方法のご案内/EBA中小企業診断士スクールの実務支援プロジェクトについて/合格者の声
終了後、自由に質問や受講相談をしていただけます。
また、テキストや演習等のサンプルも置いておりますのでご自由にご覧いただけます。
ぜひ、お越しください!
*****
EBA中小企業診断士スクールのブログの更新通知を受け取るにはこちらから登録をしてください。