えぐちです。
2020年が明け、はや2週間が経過しました。
昨年惜しくも2次試験で不合格となった多くの受験生は再始動された頃だと思います。
一方で、再挑戦する気持ちになれない方もいると思います。
受験回数が多い方ほど、その傾向が強いと思います。
「やるべきことをやったのに合格できなかった。今年、何をすれば合格できるのかがわからない」
挑戦したくても、これまでの努力と経験がその気持ちを押さえつけます。
また受験しても、合格できないかもしれない。
人はゴールが見えれば、諦めずに努力することができます。
その努力は少しも苦痛ではなく、楽しくさえあります。
そのゴールと努力との関係が見えなくなった現在、これまでのように勉強する気持ちにはなりません。
学びたくても、「不合格」と否定される恐怖が邪魔します。
「合格」という証明は、努力に対するご褒美です。
努力は客観的に認められにくい性質のものですが、「合格」という結果は明確に、客観的にあなたを肯定してくれます。
だからこそ手に入れたいと思う。
撤退を決めた方へ
否定は心の暴力ですから、この状態から解放されるために受験をやめるという判断は、あなたに必要で妥当な判断だと思います。
そしてあなたがこれまで学んできたことは、あなたの思考や行動を変え、これからもそれは活かされます。
その意味で、あなたがこの資格に挑戦する目的の多くはすでに適っています。
試験で学んだことと合否結果は分けて考えてください。
この資格の学習を通じて手に入れたものを、ぜひ肯定してください。
それはこれからのあなたの人生を支えてくれる力になるはずです(「余計なお世話だ」と思われた方は、不快にさせてしまったことをお詫びします)。
再挑戦に迷っている方へ
この試験は、何度挑戦したら求める答えが手に入るのかを事前に知ることができません。
その意味で、この試験は「自分を肯定し続ける心を鍛える試験」だと言えます。
努力の成果が保証されないという状況において、それでも挑戦することに何かの意味があって、未来のあなたが、いまのあなたに試練を与えているのかもしれません。
自分とここまで向き合い続けなければいけない体験は人生でそれほど多くはありません。
今のあなたに足りなくて、あなたに必要な心を手に入れる機会を、未来のあなたが与えてくれたとすれば、あなたの未来は容易に想像できますね。
好きだったドラえもんのマンガで「ドラえもんだらけ」という名作があります。
ドラえもんがタイムマシンで未来の自分を呼びつけて、のび太くんの宿題を手伝わせる(これ自体どうかという話ですが)という話ですが、
未来のドラえもんが過去のドラえもんに駆り出され続けて、ついにブチ切れるというオチです。
藤子(F)不二雄のシュールなマンガは大好きでしたが、この話はとても意味深くてためになります。
「未来の自分に負債を残すのではなく、資産を残そう」
わたしはこの話から、作者のこのようなメッセージを感じました。