えぐちです。
今日は事例Ⅱについて、A評価者とB評価者の違いを考察していきます。
<分析データについての説明>
・再現答案の協会評価83名のデータを使用しています
・データには合格者は含まれていません
・平均点はEBA採点基準に基づく採点です
<事例Ⅱ>
データから、協会評価とEBA採点の負の相関が読み取れます。
下表は、事例ⅡのA評価者とB評価者の平均点を比較したものです。
第1問(SWOT)
設問解釈も与件対応付けもしやすい問題で、全4問の中で最も得点しやすい問題でした。A評価とB評価でも得点差が出ており、主に弱みや機会の解答で差がついています。この問題はほかの問題を処理する時間を確保する配慮も必要であり、第2問以降の得点にも影響していると考えられます。
第2問(情報発信)
30点の高配点問題ですが対応が難しい問題でした。再現答案の協会評価で①相対的にA評価が少なかったこと、②プラス評価は事前C→協会B評価があっても2評価以上のプラス乖離がないことから、この問題では想定外の加点機会はなかったと判断できます。つまり、設問解釈が難しい本問では、制約条件を無視した解答でも加点するという採点基準は採用していないと考えられます。A評価者とB評価者では1.2点の得点差があります。得点差の要因は「(客単価を高める)オプションサービス」と「B社の資源」に関する記述の有無にあります。
第3問 設問1(ターゲットと協業先)
第1問に次ぐ得点しやすい問題でした。特にA評価者とB評価者で得点差が大きくなっています。市場細分化理論に基づくターゲット層のセグメントの表現、および協業先選定(EBA採点では貸衣装チェーンとそれ以外では異なる加点をしました)で差がついています。
第3問 設問2(リピート獲得)
第2問同様、設問解釈が難しく得点しにくい問題でした。合格者/不合格者、A評価者/B評価者で大きな差はありません。
以上です。
次回は事例Ⅲについて考察します。
EBA再現答案サービスを利用された方で、協会得点開示請求をした方がいましたら、開示得点の共有にご協力ください。
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