GWも後半に入りました。
有効に過ごしていますか?
えぐちはオプション講座のテキスト作成や収録、通常の講義準備や試験委員分析と、診断士試験対策を満喫しています。
ひきこもって仕事に集中できるのは最高のぜいたくですね。
今日は試験から離れて、モンゴルのことを少し書きたいと思います。
えぐちは3年前から月1でモンゴルにいき、中小企業の海外展開支援をしています。
昨年は飲食店2社がウランバートルに出店し、順調に営業してます。
現在、3社目の進出にあたり、法人設立からサポートしています。
日本とモンゴルの民法・会社法は当然異なる点も多いので、顧問弁護士にいろいろ相談しながら進めています。
みなさんは、モンゴルと聞いてどのようなイメージをもちますか?
広大な草原と馬、ゲルといったイメージでしょうか。
イメージどおり、都心部ウランバートルから数キロ車で走れば、広大な草原が広がっています。
これからのモンゴルは観光シーズンに入りますので最高の季節ですね。
人口も160万人程度いますので、福岡・博多市くらいの規模になります。意外に感じた人も多いと思います。
モンゴルは資源が豊富な国で、これまであまり産業が発達してこなかったのですが、最近では国を挙げて産業振興に積極的に取り組んでいます。
首都ウランバートル市でも、産業振興のためにさまざまな支援をしています。
モンゴルでは起業はさかんですが、廃業も少なくありません。
その理由として、経営者の知識不足が指摘されています。
会社経営に必要な知識をもたないで安易に起業してしまうことで、事業リスクをマネジメントできずに撤退してしまうのです。
このような問題を踏まえて、ウランバートル市ではモンゴルのベンチャー企業をサポートするための支援を充実されています。
具体的には、昨年6月に、インキュベーションセンターを設置して、弁護士や会計士などの専門家によるアドバイスを得られたり、コーワークスペースを安価で提供したりしています。
また、モンゴルの産業振興に貢献できる可能性がある企業は、審査を経たうえで、インキュベーションセンター内のオフィスの無償貸与を受けることができます。
その理由は、モンゴルのベンチャー企業は海外のそれと比肩するほど進んでいたからです。
センター内のベンチャー企業を10社ほど訪問しましたが、彼らはモンゴルという国の資源をよく理解し、モンゴルという国の問題点や課題をよく理解した上で、それらの解決に必要な事業を自ら立ち上げています。
かれらは非常に熱意溢れる若者で、とても刺激を受けることができました。
モンゴルはいまから30年ほど前に民主化されたばかりの若い国で、当時の社会主義国の名残を強く残しています。
このため、知識面、文化面で、先進国から学びたいという強い思いを持っています。
えぐちは彼らの「熱」をじかに浴び、武者震いを覚えました。
それは、中小企業診断士の資格はこの国こそ必要であると実感したからです。
その後にインキュベーションセンターのセンター長と話をし、EBAとしてセンターのベンチャー企業をサポートすることを約束してきました。
EBAでは卒業生向けの診断士実務家養成プロジェクトに取り組んでいますが、彼らにとっても、海外の若い企業に日本的経営システムや中小企業経営について助言する機会が持てることは、社会的意義がある有益な取り組みになると思います。
EBAは現在、モンゴルでの診断士スクール開講に向けて準備しています。
現地パートナーと提携して、モンゴルの社会問題の解決に貢献していきたいと思います。
今月はウランバートルで日本の診断士について講演する予定です。
また、講演の様子はこのブログで紹介したいと思います。
中小企業診断士の資格は、「中小企業」の経営資源を有効活用するための理論、手段を学ぶ資格です。
これがMBAなど他の経営修士との決定的な違いです。
診断士試験を見事勝ち取られた方は、ぜひこの「中小企業」を意識した企業支援に積極的に取り組んでください。
これは、ほかの資格者の追随を許さない決定的な競争優位となる強みです。
受験勉強されている方は、ぜひこの「中小企業」という制約を強く意識して勉強してください。